イラスト 「八ヶ岳歩こう会」「八ヶ岳自然クラブ」のメンバーです。
タイトル
アニマルトラッキング・特別企画 <動物達の落し物>
石原 誠氏の講演会(午前中)&観察会(午後)  2003年12月1日
石原 誠氏の講演会
石原 誠氏(県立森林科学館勤務) 石原 誠氏 著書 講義に参加した皆さん

今日は、八ヶ岳自然クラブの特別企画です。動物写真家として活躍されている 石原 誠氏(県立森林科学館勤務)を講師にお迎えしました。野生動物たちの残したものは私達へのメッセージだそうです。その動物たちからの特別プレゼントについて、スライド写真見せて頂きながら分かりやすく話して頂きました。スライド写真も私が記録した枚数は60枚以上有りました。内容ですが、メモをとりましたので下をご覧下さい。今回の主役はフンです。動物は準主役としてご紹介します。フンは同じ動物でも全て同じとは限りません。個体の大きさ、動物の種類、動物だって具合の悪いときもあります。だから絶対に「このフンの動物は◯◯だ!」と決めつけないで下さい。いろんなフンがありましたよ、でもレポートに載せるフンは少なめにしました。(笑) いつもは避けて通ってしまいますが、動物たちの贈り物はかなり奥が深そうです。フンに対して考え方が少し変わりました。石原 誠氏のお陰です。有り難うございました。

夏のテンは毛が茶色 標高によっても毛の色が違う
秋のテン、毛の色が変わる
なかなか会えない動物たち
春に出会ったカモシカ 春?冬?鹿を待つ間に遭遇
滅多に姿を見せません ウサギの足跡クイズ
野ウサギ、季節で毛色が変わる
ミツバアケビの上にはアカネズミ イノシシの写真は珍しい
普段、鹿の雄と雌は別行動 鹿の角は雄だけ
牧草地、野生鹿の群れ(春)
テンの糞と思われる 素晴らしい場面?興奮ですって!
落ち葉、季節限定の缶にフン
鹿のフン
フンからミツバアケビの芽ばえ

アニマルトラッキング・特別観察会 
講義を聴いてからの特別観察会です。フンを探すのが上手になりました。
これからの観察会参加では視点を一寸変えて歩かなくては!
分かりやすくフンの中を見せてくれた
何の動物の糞か?中身は? この穴は?餌を探して顔を入れた?
状態も形も良いフン 持ち帰りたかったフンですって!
木の実、アカネズミの歯と毛が!
フンを見つけたら、バラバラにして中を見てみましょう。何を食べているかが分かります。
太さ、形でどんな動物か想像すると面白いですよ。季節によってフンの色が変わる。
ぬかるみに鹿の足形がハッキリ!
鹿の道、有刺鉄線をくぐって中へ 鹿道の跡、下りなので付いた。
珍しい鹿の「ふくたい」の跡
何て器用なんでしょう? 狙ってもこんなに上手く乗るかしら?
三角の石の上にテンらしきフンが!
約一時間ほどの観察会終了
県営牧場からの下り道 鹿の角について説明中
鹿の角について説明を2002年1月22日の観察会で説明をしています。こちらをご覧下さい。
県営牧場で走り去った鹿達 あっという間に逃げていきました
牧場で遭遇した鹿の群れ
放牧場で見つけた木の実
今まで何の木か分からなかった
大きさから「やまなしの木」と思われる
ヤマナシの木の実、いい香り ヤマナシの木?

1…テン 夏毛 黒みがかっている。夏のウンチ、季節によって排泄物が変わる。
  9月〜11月…木の実(三色) サルナシ、ナナカマド、ヤマブドウ

2…道の三叉路に3つのウンチ、前日の食べた物が出ている。
3…石の上にウンチ、中身はサルナシ
4…秋のテン、毛の色が変わる。9月撮影?
5…1センチくらいの大きさのウンチ、周りの葉の色から11月ごろ?
6…石の上は、りスのウンチ
7…27のアップ写真、松ぼっくりの食べかす。
8…木の上にリスの巣
9…巣のアップ、外側の巣はザラザラ、でも中は違う。檜の葉っぱがあった。
  檜は、湿気をとる。他の動物を寄せ付けない。素晴らしい巣になっている。

10…ウンチの観察、壊して、ほどいて中を見てみる。
11…テンが木を下っている。木登り上手。
12…テンのジャンプ、2m50cmほど飛んだテンを見た事がある。
13…雪型?テンの姿がシッポまで残っている。さすがに頭は無いが見事な雪型。
14…八ヶ岳の写真ではないが、標高2400m位の場所で撮った写真
15…春、三つ葉アケビの芽生え、下にはテンの糞、種が出ている。フンから芽
  テンのウンチ→芽生え→実り→アカネズミ→自然のリサイクルが行われている。
16…ミツバアケビの上にいるのはアカネズミ
17…アケビの葉っぱの上にウンチ、中身はサルナシ、その上にアカネズミにウンチ。
18…切り株に何か落ちている。アカネズミが隠していたらしい。木の根本で餌を食べていた。
  餌を埋めるが深く掘れない。1cmくらいの場所に埋める。

  1cmは、植物の発芽に丁度良い。芽生えやすい。

19…アカネズミがサルナシを食べている。ウンチをとっただけでも研究をすると面白い。
20…木の溝からドングリの芽が出ている。木はコナラ、ミズナラは低い場所に住む。
21…雪の足跡。周りより雪の方が盛り上がっている。それは何故?
  踏み固められると堅くなる。他は先に溶けて低くなる。堅いと溶けるのが遅い。

22…ホンドキツネ、鹿を待ち構えていたらキツネが来た。10m位でキツネが気づいた。
  ホンドキツネの写真はなかなか撮れない。
23…キツネが餌をとっているところ。飛び上がっている。餌をとる瞬間。
  飛び上がったときの写真。キツネと同じ餌をとるミミズクは狩りが上手。
ミミズク→ネズミを捕りに来る。
  キツネを威嚇する。狩りはミミズクの方が上手い。

24…若いキツネ。警戒心がうすい。10m位近くで撮った。
25…キツネ、石の上にいる。石の上にウンチをする。なわばり、コミニュケション、通信手段。秋
26…野ウサギの足跡。足跡で上から来たか下から歩いたか分かるが、どう調べるか?上→下
27…野ウサギの写真。冬に色が変わる。地域、場所によっても色が違うようだ。
28…イノシシの足跡。木が二本、太い木はドングリ、太さ20cm。細い木は「くずの木」
  見事な「くずの木」である。くずの木の直径10cm位。こんな見事な木を見つけるのは大変。
  イノシシは、この木の根っこが大好き、何年か通っていた。足形や鼻形があった。

  人間の身勝手でドングリを残して「くずの木」を切ってしまった。イノシシは困っただろう?
  環境整備と言って、木を切る人間、ツルが巻き付いていたからか?
  山の手入れ、よく見て切ってくれれば楠は切られずにイノシシもガッカリしなかっただろう。
  毎年来ていたイノシシもパッタリ来なくなった。
29…イノシシの写真。滅多に捕れないイノシシの写真。
30…ぬた場(イノシシのヌタ場)寄生虫を捕る。体温調節をする為にはいる。
  尾根の流れで出来たヌタ場。水がある。
31…ヌタ場(鹿のヌタ場)鹿の発情期にはいる。←どうして鹿のヌタ場か?
  足跡、毛、鹿の痕跡有る。…鹿道とか、鹿のウンチがある。イノシシの場合はイノシシのウンチ。
  周りの状況で判断、アニマルトレッキングの楽しさ。フンの痕跡だけで決めつけない。推理をする。
32…木の皮がはがれている。体をこすった木。
  スベスベした木はない。赤松、唐松、モミ、ヤニも関係有るかも?
33…足跡…イノシシ(ふくべ)ふくべは鹿にもあるので一概には言えない
34…左は鹿の糞、右は、イノシシの糞。
35…イノシシの巣跡、笹藪、直径1m50cm位の草のドーム、高さ50cm位。
  周りにイノシシの糞があるので、このドームの主はイノシシだったと思われます。
  中を見てみると、かんで柔らかくしたような状態の草がひいてあった。
  屋根は高い方から低い方に流れるように作ってあり、中に水が入らないように工夫されている。
36…左右に巣穴らしき穴が二つ。外にウンチ、アナグマの巣らしい。
37…アナグマ
38…巣穴の外にウンチ。
39…土管の中を見ると、ウンチは寝床と離れたところにしている。
40…タラの木、動物の毛が付いていた。
41…カモシカの写真。カモシカがタラの芽を食べに来ていた。
42…カモシカの写真。撮影(春)、後ろには八ヶ岳
43…カモシカの写真。
  里に下りてくる鹿やカモシカは、歳をとったり怪我をして餌をとれないのかも?
  だからおりてきているのかも知れない。高山に住めなくなってしまったのか?

44…本日の講師、石原誠さんのお嬢さんです。
  手に持っている骨はカモシカの骨です。骨には角は残らない。

45…カモシカの糞。ためフン。直径1m50ある。黒、白っぽいフン、茶色のフン。
46…鹿のフン。
47…鹿のフン。上と違うように見えるが鹿のフン
48…鹿のフン。お腹を壊しているようだ。
49…鹿のフン。牧草地、鹿の群れ、八ヶ岳の写真。
50…アニマルトラッキング、雪の足跡。13頭が足跡を重なるように歩いていた。何故分かったか?
  遠くにいる鹿の群れを発見。とても13頭いたと思えない。驚きました。

51…足跡の先にいた鹿の群れ。
52…世界に1つ、フンの葉書。季節によってフンの色が変わる。あまり勧めません。
  作り方は、熱湯消毒して漂白した。匂いはないのかしら?

53…大きさが違いますが皆、鹿のフンです。茶、黒、白。季節や食べ物によってフンは変わる。
  個体の大きさによ  ってもフンの大きさは変わります。
  夏のウンチは、草を食べているので緑色をしています。
  秋以降は、木の皮などが多くなるので茶色になります。

54…木の皮が食べられた跡。
55…角をといた跡。
56…鹿の寝床。周りには鹿のフンがいっぱい。
57…春の鹿は痩せている。
58…春、牧草を食べている鹿の群れ。
59…雪の上にあるものは、鉄砲の薬きょう
60…鉢巻き道路。鹿の看板。
61…鹿の死骸。3月。近くにカラスがいた。食べるのは、キツネやカラス、鳶も食べる。
62…キツネが鹿を食べに来ていた。
63…鹿は一週間で食べられで骨だけになった。
64…鹿の角。毎年鹿の角は落ちて春に再生される。動物たちの遊び道具。
  かじられた跡がある。ネズミも食べているようです。

65…八ヶ岳の写真。キープ、牧場、牧草地。
66…植林された木の食害。木の皮を食べている。一概に鹿が悪いとは言えないのかも知れない。
  人間が紅葉樹を植えるために鹿の餌となる雑木を切ってしまった。
  鹿は食べる物がなくなり植林した木を食べてしまった。問題は何処にあるのか難しい。
  食べる物が無く、植林の木を食べざる得ない悲しい現実。
  森林を綺麗にするが動物には嬉しくない事?人間のエゴと言われても仕方ないかも?

67…ソーラー
68…鹿の群れ。30〜40頭。本当のところ、現在の鹿の頭数は何頭なのか?
  どうして鹿はここにいるのか考えなくてはいけない。
  野生鹿が増えていると言われていますが実際はまだ把握できていません。
  鹿の痕跡を見るだけでなく、痕跡の向こう側に何があるのか考え、感じて下さい。


皆さんがこれかアニマルトレッキングをするとき、今までと違った見方、とらえ方をして下さい。
観察の仕方を別の方角から見るようにするように!

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