「八ヶ岳歩こう会」「八ヶ岳自然クラブ」のメンバーです。
タイトル
ハイキングと冬鳥の観察 2005年11月26日(土)晴れ 八ヶ岳自然クラブ
美鈴池からの八ヶ岳(左から赤岳・横岳・硫黄岳)
初冬の八ヶ岳 (長野県海ノ口)
昨年に続き、海ノ口でハイキングを兼ねて冬鳥の観察を行うことになりました。海ノ口は小淵沢からちょっと遠いのですが都合がつきましたので行って参りました。歩き出す前に高原ロッジへ行くと冬鳥のツグミに遇いました。後でゆっくり撮ればいいと思っていたら残念ながら良いショットの写真は撮れませんでした。シャッターチャンスは逃さず切らないと駄目ですね。相手は野鳥ですからこちらの注文道理にはポーズを取ってくれない。今日は、11月というのに暖かい日でしたよ。鳥の少ない時期なので期待はしていませんでしたが、ツグミやアトリの姿も確認でき、カラ類も姿を見せてくれました。そして今日のハイキングコースもとても良かったです。
ガイドは野鳥に詳しい会員の山路さんです。朝の説明中、空で鳥が騒がしい。上を見たらノスリが小さな鳥達に追われたいた。一羽では相手が小さい鳥でも怖いのでしょうか?ノスリが何故逃げていたのか?詳しい理由は分かりませんが面白い光景に出合いました。双眼鏡の取り扱い方法を指導。朝の挨拶と今日のコース予定を説明後、出発!
ツグミが現れました。皆さん双眼鏡で見ています。 ツグミは、シベリア東部で繁殖し、冬鳥として日本全国および、中国南東部、朝鮮半島周辺に渡来する。秋に渡来したときには林で群れになり木の実を食べるのが見られることが多い。冬になると群は分散し、農耕地、公園、川原、干潟など開けた場所で地面を歩きながら落ち葉の下などのミミズや昆虫を捕ることが多くなるそうです。
ツグミに似ている鳥達を教えて頂きました。下に写真を載せました。
ツグミ シロハラ アカハラ
鳥の名前と写真が間違っていたらメールを下さい。
ツグミは、美味しい鳥らしく?その昔、カスミ網で大量に捕獲され、食用にされてしまった。その後、自然保護関係者の努力により法律が改正、今ではカスミ網による密漁の取締りが強化されているそうです。ツグミの大きさで似ているのは、シロハラ(冬鳥)やアカハラ(夏鳥)で、この鳥達は行動も好みも似ているそうです。アカハラは、南方から日本にやってくる。泣き声は良い声だそうですが生で聞いたことがありません。一度聞いてみたいものです
カラ類の説明。
シジュウカラ、ヤマガラ、コガラ、ヒガラ、ゴジュウカラ・・。

カラ類でもゴジュウカラは木の幹を上下に走り回ることが出来る鳥。今日は、ゴジュウカラが近くで鳴いていたが、残念ながら姿を確認することは出来なかった。

鳴き声は、地鳴きと囀りでは異なります。鳴き声を言葉で表現するのはとても難しい。参考資料によれば地鳴きは、ゆっくりトゥイットゥイッ、やや早くチョツかツィー、ツルルルなど。さえずりは高く鋭いフィフィフィ・・・という声と、ゆっくりフィーフィーフィーと繰り返す場合とがあるそうです。

シジュウカラのお腹には黒い線があり、その太さの違いで♂と♀を区別できる。ヒガラは、お腹に線がなく、少し薄汚れた印象で小さい。コガラは、帽子のように頭が黒く、全体に城っぽい印象がある。ヤマガラは、お腹が赤茶色をしている。
優れものの本 バーコードに機械を当てると鳥の鳴き声が出てくる。鳴き声につられて面白いことがありました。それは、仲間がいると思ったのかカラ類が近くへ飛んできたのです。素晴らしい本ですが、やってはいけないこと。今日も仲間が居ると思ってカラ類が近くに飛んできましたが繁殖期などこの本で鳥を呼び寄せる事はしない方が良いですね。
アトリを見つけました。冬鳥です。日本より北の国で繁殖し、冬を日本ですごす渡り鳥。アトリの雄の頭は冬羽が焦げ茶(雌は雄よりも白っぽい)ですが渡って行く前に頭の羽が擦り切れて黒い夏羽が出てきます。「春、北に戻るころには雄の頭は黒くなるそうです」
良いことを聞きました。我が家にもアトリが来ます。今年はよく観察をしてみましょう。
美鈴池に到着です。
美鈴池に八ヶ岳が写ります。八ヶ岳の赤岳、横岳、硫黄岳が良く見えます。硫黄岳の頂上は真っ白になっていました。
ここから「せせらぎの小径」を歩きました。気持ちのいい道です。でも靴はトレッキングシューズをお奨めします。急な下り道もあり、滑りやすいので注意して歩いて下さい。
途中には、アオハダ、カマツカ、ナンテン、アズマシャクナゲなどの植物があるそうです。紅葉も終わり、探しながらは歩きませんでした。春にでも改めて訪れようと思います。コース途中、今は使われなくなったフクロウの巣箱がありました。八角形のユニークな形状です。 製作者が天然の樹洞のように円形に近い八角形にしたものと推察。
杣添川です。ヤマメがいそうですね、川の中には浮きと竿らしきものが見えました。釣り人が流してしまったのでしょうか?
暫く休憩後、ここから引き返しました。
小さな野鳥は何故群れるのか?
春から夏にはつがいで子育てをしていたカラ類達も繁殖期が終わると群れを作る。違う種類が混じって群れになることもあり、これを混群というそうです。カラ類の他にエナガ、ゴジュウカラ、コゲラ、キクイタダキ、メジロなどが加わっていることも多いそうです。一般に気候や食物などの条件が厳しいほど混群を作る傾向が強まるといわれ、人工的に林内の植物を増加させると、混群を形成する割合が少なくなることが観察されている。
・混群の利点は?
混群になっていると、他の種類をまねて普段とは違う食物も手に入れたり、横取りしたりも出来る。又、他の種類の鳥が発見した敵から身を守ることも出来る。
・野鳥の平均寿命と最長寿命の差が何故大きいのか?雀の場合、寿命は一年と少し。
自然界では長生きが出来ない。冬を越せたら長生きが出来る。3月位に餌がなくなる。5〜10年生きる鳥もいるそうです。
杣添川の水は冷たく、川辺は氷の芸術品!
これで観察会のレポートは終わります。
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